2017/04/30 辻井伸行×服部百音コンサート

副題は究極の協奏曲コンサートとのこと。午後から航空公園にある所沢ミューズへ。辻井さんの演奏会のチケットは普段全然取れないのだけど、今回早めの動きが功を奏してやっと取れた。辻井さんと服部さんといえば去年の大河、真田丸のエンディングでそれぞれソロ曲が流れていた。今回の演目もそれぞれがソロ曲と協奏曲の組み合わせだったのが面白そうでチケットを取ったのでした。指揮はニール・トムソンさん、オーケストラは読売日本交響楽団。まずは服部さんのソロから。エルンストの夏の名残のばらによる変奏曲、これがすごかった。ヴァイオリンの超絶技巧をふんだんに盛り込みつつも壮大な曲調、見事な演奏。それからショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番イ短調op.77。素晴らしい曲に圧巻の演奏。それから20分の休憩を挟んで辻井さんのショパン、英雄ポロネーズ。そして同じくショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調op.11。なめらかでどこまでも澄んできれいな音のするピアノだった。アンコールは辻井さんと服部さんの二人で真田丸のメインテーマを演奏してくれた。今回のコンサートではほぼノーマークだったせいもあるけれど、服部さんのヴァイオリンに一番驚いた。今後を注目したいと思う。

航空公園への帰り道、所沢市役所の敷地の竹林にて。気持ちのいい風が吹いていた。足元にはたけのこもにょきにょき生えている。

2017/04/29 小川山

すずめ氏とMサカ氏とNタ氏と池袋で集合して小川山へ。瑞牆にするか小川山にするか談合坂のあたりまで決まらなかったのだけど、小川山に行くことにした。エリアはみんながあまり行ったことのない兄岩へ。下のスラブで遊んでから、すずめ氏のギアを残してもらってピクニクラを登る。気温が低くて風が強い。なんだかんだその辺りでもう昼すぎ。午後から曇ってきてダウンを出した。軽く食べてすずめ氏とアルパイン少女マミをやることに。このルートは何年かに一回くらいのペースで触っているのだけど、実はまだ登れてない。前回は確か夏の暑い日に一便だけ出してあまりのヌメりに閉口して降りてきたような。例によってムーブはほとんど覚えてない。すずめ氏がまず途中までQDを掛けて、そのあと自分がムーブを見つけに行って終了点まで。全体的にテクニカルで核心パートはグレードの割に結構悪く、最終ピンからのランナウトもいい感じで怖い。次のつなげ便で登っちゃうつもりだったのだけど、核心を超えて最終ピンのあたりで指が冷えて感覚がなくなってテンション入れてしまった。そういえば、この時期の外岩の冷たさってこんな感じだったっけ。その便で結構いい時間で雨もポツポツ来ていたので(後ですぐ晴れた)だったので自分は打ち止め、ビレイしたり写真撮ったりで夕方まで。すずめ氏もムーブを見つけて全貌が見えたようだ。久々の外岩はやはり楽しかった。ちょっとは外岩の登り方を思い出したかな。一緒に遊んでいただいた皆様、ありがとうございました。

夕刻、本日のラストにクラック課題をトライするMサカ氏。熱いトライ。

2017/04 ジムメモ

2017/04/25 バベルの塔展

御徒町のまことやさんで桜海老かき揚げ定食をいただいてから上野の東京都美術館まで歩く。バベルの塔展は行列してるかなと思ったけれど、すんなり入れた。お目当てはヒエロニムス・ボッシュとピーテル・ブリューゲルの作品群。展示は16世紀ネーデルラント地方(現在のオランダとベルギーのあたり)の彫刻から始まって宗教画、ヒエロニムス・ボッシュのコーナーへ。ボッシュの作品は2点。「放浪者(行商人)」と「聖クリストフォロス」。プラド美術館にある「快楽の園」的な不思議なキャラクターがてんこ盛りの画かと思っていたので意外だったのだが、細かい見所の説明がたくさんあって楽しめた。それからボッシュが影響を与えた後継者たちの作品群からブリューゲルの版画へ。奇想のキャラクターはこっちでてんこ盛りだった。肉筆画と違ってエッチングやエングレーヴィングでのかっちりした線であの不思議なキャラクターたちを見ると全然違った味わいになるのが面白い。それにしても、この不思議な作品群をじっくり観ていくと、よくこんな発想ができるものだと改めて思う。そして最後は「バベルの塔」。ブリューゲルの最高傑作とも言われるこの画をぜひとも観たかった。まずは周りの解説のボードは置いといて、作品の前に立つ。凄いの一言に尽きる。画題は旧約聖書の創世記にあるバベルの塔。もともと共通の言語を使っていた人間が思い上がって天まで届く塔を作ったため、神が怒ってお互いの言葉をわからなくして離散させられたという有名な物語。でもこの画からは罰せられる人間たちの愚かさや悲しみや神の偉大さ、神罰といった宗教的な説教臭さは全く感じられない。圧倒的な筆力と超絶な技巧で描いたのは、理不尽に抵抗する人間たちの姿や、「何かの途上であること」の苦しさと楽しさ、そして無力な人間たちの無限の可能性なのではないだろうかと思った。人間とは何か、という問いにブリューゲルがみんなが知ってる旧約聖書の物語をモチーフにして絵画で答えた作品だと思う。

久々にアメ横を歩いてみた。この界隈の何というかアジア的な雰囲気大好き。

2017/04/24 不幸の伊三郎

立川志らく師匠の一人芝居。初日。去年の公演の評判が良かったのでどんな芝居なんだろうと気になっていた。去年は一人芝居というスタイル、今年は芝居というよりは現代落語というスタイル。前半は古典落語の「死神」、後半が「不幸の伊三郎」。死神は初めて聴いたのだけど、サゲが斬新で笑いつつも驚いた。不幸の伊三郎は90分間ひたすらギャグなんだけど最後にはジーンとくる不思議な仕立ての現代落語。年のせいかギャグが全部わかって爽快。新しい落語のスタイル。素晴らしい時間を過ごさせてもらった。ひたすら笑ったのだけど、帰りの電車は題名の意味をじっくり考える時間だった。二日目は前半が「火焔太鼓」だったようだ。こっちも聴いてみたかった。

久々の本多劇場。前回は志の輔らくごの牡丹灯籠の時だったような。

2017/04/19 立川志らく落語大全集 春

立川志らく落語大全集in国立演芸場。16年かけての持ち根多203席をテーマごとに分けて16年かけて演じきろうというプロジェクトで、2015年から始まっているようだ。春夏秋冬の年4回。今回のテーマは「小さんリスペクトの巻」。志らく氏の師匠である立川談志氏の師匠の柳家小さんの得意根多から三席。鰻屋、禁酒番屋、御神酒徳利。禁酒番屋と御神酒徳利は志らく氏がオリジナルのストーリーの欠点を自分なりに修正して演じた。大笑いの2時間。仕事を慌てて終わらせて行ったのだけど行ってよかった。

最高裁判所の真裏に国立の演芸場があるっていうのは何とも粋だなと思う。幕は富嶽三十六景凱風快晴。見事です。

2017/04/18 フジコ・ヘミング&イタリア国立管弦楽団

初めて行く和光市民文化センター、サンアゼリア。ピアノはフジコ・ヘミングさん、式はトビアス・ゴスマンさん。モーツァルトのオペラフィガロの結婚の序曲、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番ハ長調0p.467、フランツ・リストのラ・カンパネラ、休憩のあとはメンデルスゾーンの交響曲第4番イタリア、というのが予定されていたプログラム。実際はモーツアルトのピアノ協奏曲のあとにグルダン・エイジロウさんの「シャンパンの歌(モーツァルトのオペラ、ドン・ジョヴァンニより)」そのあとにフジコ・ヘミングさんのショパン(曲名失念)、そして彼女の代名詞とも言えるラ・カンパネラ。以前聴いたことのあった録音のものよりもテンポが早くて、生で聴く音楽は迫力がやはり桁違い。素晴らしい演奏でした。そのあとのメンデルスゾーンのイタリアは初めて聴いた。アンコールはロッシーニの絹のはしご序曲と岡野貞一のふるさと。今回は比較的近場だし初めての会場で聴くことを選んだのだけど、もしかしたら二日前のオペラシティでの演奏で聴いた方が音が良かったかもと感じた。ヴェルディやロッシーニやヴィヴァルディなど優れた作曲家を輩出しているイタリアは音楽の本場だと思うのだけど、著名なオーケストラってあまり聞いたことがない。ネットではオペラやバレエなどの歌劇場文化が中心でオーケストラが前面に出てくることが少ないからという意見が見られるのだけれど本当はどうなのだろう。

備忘録代わりにプログラム。通称ラ・カンパネラは正式な曲名は「パガニーニによる大練習曲op.141-3」なんだ。知らなかった。

2017/04/15 オテロ

新国立劇場にオテロを観に行く。原作はシェイクスピア、オセロという名前の方が通りがいいのかもしれない。疑心暗鬼にとらわれて自我が崩壊していく夫オテロとあくまでも純真な妻のデズデーモナの二人の物語。オテロ役はカルロ・ヴェントレさん、デズデーモナ役はセレーナ・ファルノッキアさん、イアーゴ役はウラディーミル・ストヤノフさん。カルロさんのオテロもよかったけど、圧巻だったのはセレーナさんのデズデーモナ。歌も演技も素晴らしかった。ウラディーミルさんのイアーゴもネチネチといやらしい役を好演していた。個人的にはもうちょっと存在感出してもいいのかもしれないと思ったけど、演出家の意向なのかもしれない。本来はキプロス島での物語なのだけど、今回はヴェネツイアの設定。舞台には水をふんだんに使って運河を再現してあった。今まで観たヴェルディの作品では今回のオテロが一番好きだと感じた。

新国立劇場のホワイエを上から。時間に余裕があるときには早めに着いてここで飲むコーヒーの時間が好きです。

2017/04/08 N響オーチャード定期

Bunkamuraのオーチャード定期へ。N響を生で聴くのは初めて。プログラムはブラームスのピアノ協奏曲第1番二短調op.15とリムスキー=コルサコフの交響組曲シェエラザード。指揮はクリスティアン・アルミンクさん。ブラームスのピアノのソリストはクリスティーナ・オルティーズさん。優しい印象のピアノだった。ブラームスの曲は聴くほどに味わい深くて集中力を要求されるように感じる。もっといろんな曲を聴いてみたい。そしてシェエラザードのヴァイオリンソロは今日コンサートマスターを務めるライナー・キュッヒルさん。弱冠20歳(1971/01/01)の時からウィーンフィルのコンマスを務め続けて2016/09に定年退職したというすごい経歴の奏者。前回シェエラザードは2016/06/05に文京シビックホールでサンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団で聴いている。その時もコンマスの方が素晴らしいソロを弾いていたのだけど、今回のキュッヒルさんのソロもすごかった。シェエラザードのソロパートはシェエラザード王妃のテーマ。指揮者のシェエラザード王妃のイメージで表現されるとのこと。前回はしっとりとして濃密なイメージだったと思うのだけど、今回は慈悲深くて優しいのだけど不思議と鮮烈な印象の演奏だったように感じた。さて、指揮者からの実際のオーダーはどうだったんだろう。でも、もしかしたらそこは知らない方がいいところかもしれない。

今日は春の雨が降ったり止んだりの渋谷。終演後のみんな笑顔で帰り道っていう光景が好きです。

2017/04/05 雪村展

ちょっと時間ができたので東京藝術大学大学美術館へ雪村展を観に。上野公園は桜が満開。水曜の日中だというのにすごい人出だった。美術館は東京芸大の敷地の中にある。上野公園のはずれなので周りは静かな雰囲気なのかなと思っていたのだけれど、今日は入学式が行われていたようでどことなく優しい雰囲気の賑わい。
常陸時代の作品から晩年までの時系列的な展示がメイン、それから尾形光琳が描いた雪村風の作品群、最後は雪村に影響を受けた後世の画家たちの作品群という順番。やはり雪村が奥州に滞在していたあたりの作品に強烈なインパクトを受けた。久々に見た呂洞賓図はやはりすごかった。晩年の作品の金山寺図屏風の前でしばらく立ちつくす。雪村を継ぐ者たちというコーナーのラストは橋本雅邦の作品が展示されていたのだけど、やはり尋常ではない画力に目を奪われる。雪景図、山水図、湖岸図、昇龍図。最後の最後にすごいインパクト。なぜかもう一度最初から見たくなる不思議。彩色画は2点くらいであとは全て水墨画。墨だけで描いてあの表現の幅の広さ。手触りをありありと想像させる墨の線、色が匂い立つような墨の色ってこういうことか。音声ガイドは岩本則夫さんがナビゲーター。独特の語り口がいい。作品リストをよく見てみると4/25からの後期展示も見るべき作品が多い。もう一回行こうかな。

美術館エントランスの印象的な光景というか看板。ナイスデザイン。モチーフはオースティン・ミニかな。