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2018/04/22 Aida

午後から初台へ「アイーダ」の千秋楽公演を観に行く。1年前からチケットを取っていて、ようやく、やっと観れた。グランドオペラの代表作ともいえる「アイーダ」。アイーダ役のイム・セギョンさん、ラダメス役のナジミディン・マヴリャーノフさん、アムネリス役のエカテリーナ・セメンチュクさんの歌が尋常じゃなく素晴らしかった。そしてランフィス役の妻屋秀和さんの安定感。オーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団、指揮はパオロ・カリニャーニさん。演出・美術・衣裳はフランコ・ゼッフィレッリさん。歌唱、音楽、舞台美術、衣装、まったく文句のつけようがない。自分が今までで見た国内のオペラで最高、圧巻の出来だったと思う。お馬さんまで舞台に出てきてたまげた。

長丁場のはずの4時間もあっという間。幕間のコーヒーが美味しかった。いい天気で気分もよし。

2018/04/15 日本フィル 第223回 サンデーコンサート

朝起きてSNS見てたらこのコンサートが今日あること、当日券もあるとの情報が。気が向いたので午後一人でふらりと池袋の東京芸術劇場に行って当日券を買って聴いてきました。ザハール・ブロン氏が指揮とヴァイオリンのソリスト、服部百音さんがメインのヴァオリンのソリストという内容にひかれました。確か樫本大進さんもブロンさんの門下生だったはず。どんなヴァイオリンを弾く人なんだろうと思っていたのでした。
プログラムはモーツアルトの「フィガロの結婚」の序曲から。そしてバッハの「2挺のヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」。この曲でブロンさんと服部さんがそれぞれソリストを務める。個人的にはこの曲が今日一番聴いてみたかった。二人の師弟関係を越えて、楽器で会話するってこういうことを言うんだ..という感じの息がぴったり合った素晴らしい演奏でした。バッハの時代の曲らしくチェンバロも入っていて非常に楽しく華麗な曲。それにしてもバロック音楽が全く古めかしく聞こえなかったのは今日が初めてかも。ここでアンコール、プロコフィエフの「2挺のヴァイオリンのためのソナタ より第1楽章と第2楽章」。二人のヴァイオリンのセッションは見ていても聴いていても本当に楽しい。ブロンさんの音は深くて温かみのある音、服部さんの音は澄んでいてしなやかな音。それからチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35」。この曲は確か過去2回聴いていて、両方ともリサ・バティアシビリさんがソリストだった。彼女以外のソリストで聴くのは初めて。リサさんのヴァイオリンの印象とは全く違っていた。リサさんの音はもっとワイルドな印象だったけど、服部さんの音はもっと澄んでて柔らかいんだけどどこか粘りがあるように感じる。超絶技巧を聴いている間にあっという間にラストの第3楽章。最後のソリストアンコールはチャイコフスキー「ワルツ・スケルツォ op.34」。拍手喝采で〆。素晴らしい。6月にザハール・ブロンさんとその門下生、服部さんや樫本大進さんとの競演のステージもあるようだ。そちらも今から楽しみ。14時に始まってまだまだ明るい16時半にはもう自宅に戻ってコーヒーを飲んでいた。

ここに来るといつもながら演劇のプログラムもとても気になる。

2018/03/25 ジャンニ・スキッキ&子供と魔法

去年に引き続き、今年も小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクトを観に行く。去年はカルメン、今年は短いオペラを二本立て。ラヴェルの「子供と魔法」とプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」。小澤氏は今回はドクターストップで指揮台には上がれず。今年も元気な姿を見れるかなと思っていたので、ちょっと残念。小澤氏に代わって子供と魔法の指揮はデリック・井上氏、ジャンニ・スキッキはジョセフ・コラネリ氏。子供と魔法のストーリーはかなり興味深かった。夜になって子供に痛めつけられていた家具や食器や動物たちが恨めしげに語りだすという展開。子供向けなように思えるけど大人も十分楽しめる。「ジャンニ・スキッキ」はダンテの神曲に着想を得てつくられた作品。遺言状を書き換えた罪で地獄に落とされたジャンニ・スキッキの話がオリジナル、というとヘビーな物語を想像するけれど、喜劇としてのオペラに仕立ててある。前回も思ったけど、若い人たちのオーケストラの演奏が今回も素晴らしい。来年の演目は何だろう。今から楽しみ。小澤さん、ゆっくり休んでしっかり治してください。

終わって出たら上野公園は桜見物ですごい人出。見頃を迎えていた桜を夕陽をバックに。いい時間帯だった。

2018/03/21 コンスタンチン・リフシッツ ピアノ・リサイタル

朝から冷たい雨。麹町の紀尾井ホールにコンスタンチン・リフシッツさんのピアノ・リサイタルを聴きに行ってきた。彼のピアノを聴くのはほぼ2年ぶりのようだ。前回はオール・ラフマニノフのプログラムだったが、今回はバッハ。サブタイトルは「バッハは踊る」。今回のリサイタルのテーマは「舞曲」。彼のゴルトベルグ変奏曲のCDは何回も聞いたことがあるのだけど、他のバッハの曲を生で聴くのは初めて。「フランス組曲」「イギリス組曲」「パルティータ」の3公演あったのだが、今回はあまり名前を聞いたことのない「イギリス組曲」にした。全6曲で構成されるこの組曲、最初はちょっと固いかなと思っていたけれどみるみる集中力を増して、ゾーンに入ったようなすごい演奏になっていった。途中休憩もはさみつつ、全曲が終わったのは2時間半くらいたった頃。そこからのアンコールはバルトークの「ミクロコスモス」ブルガリアのリズムによる舞曲第4番と第3番と第2番。終演はすっかり夕方。それにしても超絶技巧&クールなんだけど、どこか温かみのある音。あのテンションの演奏で3時間聴衆を魅了するっていうのはすごいことだ。他の曲の会のチケットも買えばよかった。特にパルティータの回。天気はあいにくだったけど、素晴らしい時間を過ごせた。

2018/03/17 Norma

二期会のオペラ、ノルマを見にオーチャードホールへ。通常のオペラの舞台のしつらえではなくて、今回はセミ・ステージ形式。通常のオペラと演奏会形式のちょうど中間くらいの設定。舞台の上にオーケストラがいて、その後ろに一段高くなった簡単な舞台が用意してある。ノルマ役の大村博美さんとオロヴェーゾ役の妻屋秀和さんが目当てだったのだが、ポリオーネ役の城宏憲さんとアダルジーザ役の小泉詠子さんも素晴らしくよかった。セミステージ形式だと音楽の良さがとてもわかりやすい。通常の舞台だと舞台手前の半地下にオーケストラピットがあってそこから上に向かって音楽が鳴るのだけど、今回は完全に舞台の上に出ているので音楽の広がり方が全然違っていた。正直、なんでセミステージ形式なんていう中途半端なに思えるセッティングにしたのだろうと思っていたのだけど、見終わって納得。今回のテーマはどちらかというと音楽にフォーカスした楽しみ方の提案だったのかと。帰りは麗郷で台湾料理をいただく。塩水白虾が出色の美味しさ。

関係ないけど、角田光代さん訳の源氏物語を読み始める。何年か前に林望さんの訳で読んだのだが、訳者が変わるとどう変わるのか楽しみ。それにしてもこの厚み。これで上巻。中と下巻も続いて発刊とのこと。久々の源氏ワールド、楽しみます。

2018/03/06 がんばろう日本!スーパーオーケストラ

仕事を早めに切りあげてサントリーホールへ。前回に引き続き今年も行ってきた。今回はサントリーホール。プログラムはメンデルスゾーンの「ヴァオイリン協奏曲ホ短調op.64」、リスト「ピアノ協奏曲第1番ホ長調」、ベートヴェン「交響曲第7番イ長調op.92」。指揮は海老原光さん、ヴァイオリンのソリストは小林美樹さん、ピアノは金子三勇士さん、コンサートマスターは小森谷巧さん。初めて金子さんのピアノを聴いたのだけどピアノの鳴りがすごかった。トライアングルが絶妙の効果。ベートーヴェン交響曲第7番の第三楽章と第四楽章の終盤のドライヴ感と音がうねる感覚はちょっと鳥肌が立った。最後はオーケストラの演奏で「ふるさと」。ふだんこの曲の歌詞をまじまじと見ることはないのだけど、オーケストラの素晴らしい演奏のおかげだろうか、歌詞の文字が立ち上がってまっすぐ心に入ってくる。今回もうるっとしてしまった。これも音楽の力だよなぁ。チャリティのレベルをはるかに超えた素晴らしい内容のコンサートだと思う。ぜひ来年も来たい。

2018/02/18 松風

午後から初台の新国立劇場へ松風を観に行く。もともとは能の演目だということは知っていたけど、それをオペラに仕立てるとどうなるんだろうと思っていた。オペラというか、舞踏の要素がとても強く感じられる舞台。コレオグラフィックオペラというのはこういうことを言うのかと。歌いながらのコンテンポラリーダンスと言ってもいいかもしれない。能のエッセンスを現代の感性と表現でオペラの枠組みの中に生まれ変わらせたということなのだろう。非常に象徴的なのだけれど多彩な解釈ができるシーンが多かった。歌もメロディアスではないし、踊りながらという感じなので演じるのが非常に難しかったと思う。この作品は好き嫌いが分かれそうだが、個人的には印象的で心に残るすごい作品だと思った。

ホールの2Fに過去の作品の舞台衣装が飾ってあったので終わってから見に行ってみる。オペラの衣装をこんなに間近で見たのは初めて。こんなにも手が込んでいるものなのかと驚く。とても美しい。

2018/02/16 N響定期

金曜日。仕事をギリギリでなんとか終わらせてNHKホールへ。席に着いたのは開演3分前。滑り込みセーフ。今日のゲストソリストは樫本大進さん。彼のバイオリンが聞きたくてやってきた。デュリフレ「3つの舞曲作品6」から始まって、樫本さんがソリストを務めるサン・サーンス「ヴァオリン協奏曲第3番ロ短調作品61」、最後はフォーレ「レクイエム作品48」。オール・フランス・プログラム。それにしても樫本氏のソロの素晴らしいことよ。今回も直前にチケット取ったせいであまり良い席で聞けなかったのが残念といえば残念だが、チケットは完売だったし聴けただけでもラッキーだった。会心のプログラムだろう。去年の12/9にデュトワ氏の指揮でサン・サーンスさんのピアノ協奏曲第5番を聞いたけれど、この作曲家の作品は聴くほどに味わい深いと感じる。他の作品をもっと聴いてみたい。フォーレ「レクイエム」も初めて聴いたけど、数あるレクイエムの中でもあまり宗教音楽っぽくないので好み。演奏と歌唱、独唱。非常に美しい曲。バリトンのアンドレ・シュエンさんは体調不良のため出られず。甲斐栄次郎さんが急遽代役で出演してくれた。昼食も食べるヒマがなくて、まったくの空腹で聴けたせいか、終始集中力が最高レベル。どれだけ会場が暖かくて、耳に心地いい曲を聴いても眠くならない。これ、いいかも。終わってからそのテンションで急いで帰ってたまったPC作業を深夜までやれた。

2018/02/11 N響定期

三連休の中日は仕事が入ってなかったので、直前にふと思いついてチケットを取った。NHKホール。演目はマーラーの交響曲第7番ホ短調「夜の歌」、指揮は主席指揮者のパーヴォ・ヤルヴィさん。マーラーというと難解な曲というイメージなのだが、難解というよりは百鬼夜行かつ魑魅魍魎、雨月物語をドライにしたような印象。最後の第5楽章終盤の盛り上がり方は、誰もいない町で町中の教会の鐘だけが一斉に打ち鳴らされているようなイメージを持った。こんな音楽もあるんだ。解釈が難しいと感じたけれど、なんとも不思議な魅力があるし、解釈が難しいと感じる曲はむしろあって当然だよな。それにしても「夜の歌」とはどういう意味だろう。誰にも見せる必要のない自分の奥底にある気持ちと向き合う時間のための音楽という意味だろうか。また別の機会に聴いたらどういう風に感じるだろう。もう一度聴いてみたいと思った。

まだ残照のある時間に終わったので少し代々木公園を散歩しながら原宿まで歩いた。

2018/01/13 トゥーランドット

 渋谷の霊郷で海老そばを、セガフレードでエスプレッソを飲んでからキエフ・オペラのトゥーランドットを見にオーチャードホールへ向かって文化村通りの坂を登る。トゥーランドットは2回目。前回の東京文化会館から2年以上経ってるのか。
 今回トゥーランドット姫役はオクサナ・クラマレヴァさん、カラフ役はセルヒィ・パシュークさん、そしてリュー役のリリア・フレヴツォヴァさん。オーケストラはウクライナ国立歌劇場管弦楽団、指揮はミコラ・ジャジューラさん。演者のみなさんのオケをねじ伏せんばかりの歌唱力。特にトゥーランドット姫の迫力、リューの死のアリアの切なさが際立っていたと感じた。最後は大喝采。
 キエフのオペラ?と思っていたのだけど、ウクライナ国立歌劇場はロシアのボリショイ歌劇場やマリインスキー歌劇場と並ぶ旧ソ連邦の三大オペラの一つなのだとか。どうりで、と言う感じの安定した実力を感じさせる素晴らしい舞台でした。海外公演ということで今日の演目だったのだろうけど、彼らがロシアオペラのエフゲニー・オネーギンとかルスランとリュドミラなんかやったらどんな感じなのだろうかと思った。ぜひ見てみたい。

関係ないけど、街行く人々の雰囲気と反比例して、こんなに照度的にだけ明るい街は世界でも稀有なのではなかろうか。