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2017/06/17 ジークフリート

午後から初台の新国立劇場へジークフリートを観に。ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」シリーズ全4作のうち、第3番目の物語。本当は第1話の「ラインの黄金」から順番に観たいのだけれど、各話はそれぞれ独立した性格のストーリーなので単独で観ても十分楽しめるとのことなので気にしないことにする。三幕構成で45分休憩が2回。合計6時間の大作。そんな長時間集中して観れるかなと不安だったのだが、全くの杞憂だった。ブリュンヒルデ役のリカルダ・メルベートさん、ヴォータン役のグリア・グリムスレイさん、ミーメ役のアンドレアス・コンラッドさんの歌唱と演技は素晴らしかった。特にジークフリート役のステファン・グールドさんの歌のすごいこと。この役は難役中の難役のようなのだが、全くそれを感じさせない。第三幕のブリュンヒルデとの二人の歌は圧巻だったと思うし、照明も非常に美しくて非常に印象深いシーンの連続だった。小鳥の役でバレリーナの方が出ていたのだけど可愛らしくて素敵な演出だったと思う。

梅雨の最中だというのに空気も爽やかで非常にいい天気だ。14時開演で終わったのは20時頃。いい時間だった。

2017/06/09・11 ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団

2017/06/09
仕事が終わってから車で三鷹の武蔵野市民文化会館へ。初来日のブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団を聴きに。指揮はステファン・ドゥネーヴさん。G.コネソン:炎の言葉、s.プロコフィエフ:シンデレラ組曲、c.ドビュッシー:交響詩「海」、M.ラヴェル:ボレロ。今回の席は前から二番目。前過ぎて音が今ひとつよくなかったように感じた。今度は二階席を取ってみようと思う。指揮者のステファンさんの日本語での口上も楽しかったし、演奏も素敵だった。前に一度だけ小川山の帰りにNHKFMで聴いたことがあったシンデレラ組曲もよかったし、ボレロはやはり好きだ。海もフランス音楽らしくキラキラしてて素敵だった。ドビュッシーの部屋の壁に葛飾北斎の富嶽三十六景・神奈川沖浪裏がかけてあって、そこから曲想を得たという説がある。真偽のほどは定かではないけれど、もしそうならちょっと面白い。アンコールはビゼー:「アルルの女」よりファランドール。

2017/06/11
日曜の午後、池袋の東京芸術劇場に違うプログラムを聴きに行ってみる。二階席。プログラムはG.コネソン:炎の言葉、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、交響曲第3番「英雄」。ピアノのソリストはモナ・飛鳥・オットさん。どこかしっとりとして温かい印象を受けるピアノだったと感じた。やっぱりベートーヴェンいいなぁ。ソリストのアンコールはF・リスト:ヴェネツィアとナポリより「カンツォーネ」、オーケストラのアンコールはシューベルト:「ロザムンデ」より第3番。

日曜の池袋。演奏が終わってもまだまだ日が高い。

2017/06/03 山田和樹 マーラー・ツィクルス

マーラーの交響曲全9曲を演奏するプロジェクト。今回が8回目、交響曲第8番。一緒に演奏されるのは武満徹氏作曲の星・島(スター・アイル)。まずは星・島(スター・アイル)のあと、休憩をはさんで第8番交響曲。ヴェートーヴェンの第9のように交響曲の一部にコーラスを使った作品はあるけれど、全編でコーラスが入る交響曲はこの曲だけ。今回の編成はオーケストラ100人以上、コーラス370人、ソリスト8人と言う大所帯。マーラーが自分で指揮した時の編成は全部で1000人以上だったという逸話から、この曲は千人の交響曲とも言われているようだ。初演時の人数より少ないとはいえ、メンバー全員が入場するのに15分くらいかかったと思う。全員揃った時の壮観なこと。そして第一楽章が始まった時の音圧には鳥肌が立った。すごいエネルギーを持つ音楽を90分浴びる。あまりの凄さに帰りの電車でもほぼ無言。

本当に梅雨が近づいているのだろうかというくらい気持ちのいい一日だった。渋谷の人混みにはいつもながら閉口。

2017/04/30 辻井伸行×服部百音コンサート

副題は究極の協奏曲コンサートとのこと。午後から航空公園にある所沢ミューズへ。辻井さんの演奏会のチケットは普段全然取れないのだけど、今回早めの動きが功を奏してやっと取れた。辻井さんと服部さんといえば去年の大河、真田丸のエンディングでそれぞれソロ曲が流れていた。今回の演目もそれぞれがソロ曲と協奏曲の組み合わせだったのが面白そうでチケットを取ったのでした。指揮はニール・トムソンさん、オーケストラは読売日本交響楽団。まずは服部さんのソロから。エルンストの夏の名残のばらによる変奏曲、これがすごかった。ヴァイオリンの超絶技巧をふんだんに盛り込みつつも壮大な曲調、見事な演奏。それからショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番イ短調op.77。素晴らしい曲に圧巻の演奏。それから20分の休憩を挟んで辻井さんのショパン、英雄ポロネーズ。そして同じくショパンのピアノ協奏曲第1番ホ短調op.11。なめらかでどこまでも澄んできれいな音のするピアノだった。アンコールは辻井さんと服部さんの二人で真田丸のメインテーマを演奏してくれた。今回のコンサートではほぼノーマークだったせいもあるけれど、服部さんのヴァイオリンに一番驚いた。今後を注目したいと思う。

航空公園への帰り道、所沢市役所の敷地の竹林にて。気持ちのいい風が吹いていた。足元にはたけのこもにょきにょき生えている。

2017/04/18 フジコ・ヘミング&イタリア国立管弦楽団

初めて行く和光市民文化センター、サンアゼリア。ピアノはフジコ・ヘミングさん、式はトビアス・ゴスマンさん。モーツァルトのオペラフィガロの結婚の序曲、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番ハ長調0p.467、フランツ・リストのラ・カンパネラ、休憩のあとはメンデルスゾーンの交響曲第4番イタリア、というのが予定されていたプログラム。実際はモーツアルトのピアノ協奏曲のあとにグルダン・エイジロウさんの「シャンパンの歌(モーツァルトのオペラ、ドン・ジョヴァンニより)」そのあとにフジコ・ヘミングさんのショパン(曲名失念)、そして彼女の代名詞とも言えるラ・カンパネラ。以前聴いたことのあった録音のものよりもテンポが早くて、生で聴く音楽は迫力がやはり桁違い。素晴らしい演奏でした。そのあとのメンデルスゾーンのイタリアは初めて聴いた。アンコールはロッシーニの絹のはしご序曲と岡野貞一のふるさと。今回は比較的近場だし初めての会場で聴くことを選んだのだけど、もしかしたら二日前のオペラシティでの演奏で聴いた方が音が良かったかもと感じた。ヴェルディやロッシーニやヴィヴァルディなど優れた作曲家を輩出しているイタリアは音楽の本場だと思うのだけど、著名なオーケストラってあまり聞いたことがない。ネットではオペラやバレエなどの歌劇場文化が中心でオーケストラが前面に出てくることが少ないからという意見が見られるのだけれど本当はどうなのだろう。

備忘録代わりにプログラム。通称ラ・カンパネラは正式な曲名は「パガニーニによる大練習曲op.141-3」なんだ。知らなかった。

2017/04/15 オテロ

新国立劇場にオテロを観に行く。原作はシェイクスピア、オセロという名前の方が通りがいいのかもしれない。疑心暗鬼にとらわれて自我が崩壊していく夫オテロとあくまでも純真な妻のデズデーモナの二人の物語。オテロ役はカルロ・ヴェントレさん、デズデーモナ役はセレーナ・ファルノッキアさん、イアーゴ役はウラディーミル・ストヤノフさん。カルロさんのオテロもよかったけど、圧巻だったのはセレーナさんのデズデーモナ。歌も演技も素晴らしかった。ウラディーミルさんのイアーゴもネチネチといやらしい役を好演していた。個人的にはもうちょっと存在感出してもいいのかもしれないと思ったけど、演出家の意向なのかもしれない。本来はキプロス島での物語なのだけど、今回はヴェネツイアの設定。舞台には水をふんだんに使って運河を再現してあった。今まで観たヴェルディの作品では今回のオテロが一番好きだと感じた。

新国立劇場のホワイエを上から。時間に余裕があるときには早めに着いてここで飲むコーヒーの時間が好きです。

2017/04/08 N響オーチャード定期

Bunkamuraのオーチャード定期へ。N響を生で聴くのは初めて。プログラムはブラームスのピアノ協奏曲第1番二短調op.15とリムスキー=コルサコフの交響組曲シェエラザード。指揮はクリスティアン・アルミンクさん。ブラームスのピアノのソリストはクリスティーナ・オルティーズさん。優しい印象のピアノだった。ブラームスの曲は聴くほどに味わい深くて集中力を要求されるように感じる。もっといろんな曲を聴いてみたい。そしてシェエラザードのヴァイオリンソロは今日コンサートマスターを務めるライナー・キュッヒルさん。弱冠20歳(1971/01/01)の時からウィーンフィルのコンマスを務め続けて2016/09に定年退職したというすごい経歴の奏者。前回シェエラザードは2016/06/05に文京シビックホールでサンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団で聴いている。その時もコンマスの方が素晴らしいソロを弾いていたのだけど、今回のキュッヒルさんのソロもすごかった。シェエラザードのソロパートはシェエラザード王妃のテーマ。指揮者のシェエラザード王妃のイメージで表現されるとのこと。前回はしっとりとして濃密なイメージだったと思うのだけど、今回は慈悲深くて優しいのだけど不思議と鮮烈な印象の演奏だったように感じた。さて、指揮者からの実際のオーダーはどうだったんだろう。でも、もしかしたらそこは知らない方がいいところかもしれない。

今日は春の雨が降ったり止んだりの渋谷。終演後のみんな笑顔で帰り道っていう光景が好きです。

2017/03/26 Carmen

上野の東京文化会館へカルメンを観に行きました。一度は小澤征爾さんの指揮でオペラを観たいと思っていたのでした。小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクト。指揮は小澤征爾さんと村上寿昭さんの2名による振り分け。全4幕・アルコア版。カルメンはサンドラ・ピクス・エディさん、ドン・ホセはチャド・シェルトンさん、ミカエラはケイトリン・リンチさん、エスカミーリョはボアズ・ダニエルさん。個人的にはミカエラ役のケイトリン・リンチさんが印象に残った。カルメンとドン・ホセの破滅的な物語なのだけれど、ミカエラの優しさと真心が物語の中の唯一の良心で重要なファクターだと思う。説得力のある素晴らしい演技と歌唱力だった。15時開演で幕間が結構長めに設定されていて(セット替えの都合だろうと思われる)、全4幕が終わる頃には19時。素晴らしい日曜の午後だった。ラストのカーテンコールで演者の皆さんと小沢征爾さんと村上寿昭さんが舞台に上がるとほぼ全員スタンディング・オベーション。小澤さんはとても元気そうだったし、楽しそうでもあった。それにしてもあんなに素敵でカッコいい80代、憧れるなぁ。自分もああいう歳の取り方をしたいものだ。

幕間。外は冷たい雨。でも大ホールのホワイエは寒さに負けない熱気でした。

2017/03/24 がんばろう日本!スーパーオーケストラ

仕事終わりに急いで初台のオペラシティへ。毎日希望奨学金チャリティーコンサートを聴きに行ってきました。オール・ベートヴェンのプログラム。劇音楽「エグモント」序曲、ピアノ協奏曲第5番「皇帝」、交響曲第5番ハ短調「運命」。この一夜限りのチャリティーコンサートのために集まったのは国内のオーケストラの精鋭の皆さん。指揮は海老原光さん、ピアノは仲道郁代さん。錚々たる面々。途中のMCで海老原さんが今回のコンサートでは指揮も奏者も気持ちが入っていないと聴かせる演奏にならないベートーベンの作品を選んだと語っていました。また「苦難から栄光へ」というテーマの作品を選んだとのこと。「チャリティコンサート」とは思えない心のこもったすばらしい演奏でした。プログラムの最後はオーケストラの演奏で会場のみんなで「ふるさと」を歌いました。ふるさとの歌詞をじっくり見て声に出して歌う時、こみ上げるものがありました。疲れてたけど行ってよかった。Never forget 311。あれから6年経ったけど、できるだけ自分も楽しみながら無理なくできることをしようと思います。

オペラシティのタケミツメモリアルホール。本当に美しいホールで毎回見とれてしまう。

2017/03/20 ルチア

午後から初台の新国立劇場にルチアを観に行ってきた。ここの劇場でオペラを見るのは初めて。劇場の作りも雰囲気も落ち着いていて好み。そしてルチア役のオルガ・ペレチャッコさんが尋常じゃないレベルで素晴らしかった。特に第3幕の狂乱の場でのグラスハーモニカ(!)を伴奏に歌うアリアでは鳥肌が立った。舞台の大道具のクオリティも高かったし、照明も美しい。ちょっと長い幕間とセット替えの時間があったのだけど、幕が開いてからカーテンコールまであっという間に感じた。ルチア役のオルガさん以外の演者のパフォーマンスも素晴らしくて、鮮烈な印象。今まで観たオペラの中でベストスリーに入る大好きな作品。

休日の午後の柔らかい光が差し込むホワイエ。幕間にワインを飲みたくなる…けど飲まなかった。