Posts in Category: オペラ

2018/04/22 Aida

午後から初台へ「アイーダ」の千秋楽公演を観に行く。1年前からチケットを取っていて、ようやく、やっと観れた。グランドオペラの代表作ともいえる「アイーダ」。アイーダ役のイム・セギョンさん、ラダメス役のナジミディン・マヴリャーノフさん、アムネリス役のエカテリーナ・セメンチュクさんの歌が尋常じゃなく素晴らしかった。そしてランフィス役の妻屋秀和さんの安定感。オーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団、指揮はパオロ・カリニャーニさん。演出・美術・衣裳はフランコ・ゼッフィレッリさん。歌唱、音楽、舞台美術、衣装、まったく文句のつけようがない。自分が今までで見た国内のオペラで最高、圧巻の出来だったと思う。お馬さんまで舞台に出てきてたまげた。

長丁場のはずの4時間もあっという間。幕間のコーヒーが美味しかった。いい天気で気分もよし。

2018/03/25 ジャンニ・スキッキ&子供と魔法

去年に引き続き、今年も小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクトを観に行く。去年はカルメン、今年は短いオペラを二本立て。ラヴェルの「子供と魔法」とプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」。小澤氏は今回はドクターストップで指揮台には上がれず。今年も元気な姿を見れるかなと思っていたので、ちょっと残念。小澤氏に代わって子供と魔法の指揮はデリック・井上氏、ジャンニ・スキッキはジョセフ・コラネリ氏。子供と魔法のストーリーはかなり興味深かった。夜になって子供に痛めつけられていた家具や食器や動物たちが恨めしげに語りだすという展開。子供向けなように思えるけど大人も十分楽しめる。「ジャンニ・スキッキ」はダンテの神曲に着想を得てつくられた作品。遺言状を書き換えた罪で地獄に落とされたジャンニ・スキッキの話がオリジナル、というとヘビーな物語を想像するけれど、喜劇としてのオペラに仕立ててある。前回も思ったけど、若い人たちのオーケストラの演奏が今回も素晴らしい。来年の演目は何だろう。今から楽しみ。小澤さん、ゆっくり休んでしっかり治してください。

終わって出たら上野公園は桜見物ですごい人出。見頃を迎えていた桜を夕陽をバックに。いい時間帯だった。

2018/03/17 Norma

二期会のオペラ、ノルマを見にオーチャードホールへ。通常のオペラの舞台のしつらえではなくて、今回はセミ・ステージ形式。通常のオペラと演奏会形式のちょうど中間くらいの設定。舞台の上にオーケストラがいて、その後ろに一段高くなった簡単な舞台が用意してある。ノルマ役の大村博美さんとオロヴェーゾ役の妻屋秀和さんが目当てだったのだが、ポリオーネ役の城宏憲さんとアダルジーザ役の小泉詠子さんも素晴らしくよかった。セミステージ形式だと音楽の良さがとてもわかりやすい。通常の舞台だと舞台手前の半地下にオーケストラピットがあってそこから上に向かって音楽が鳴るのだけど、今回は完全に舞台の上に出ているので音楽の広がり方が全然違っていた。正直、なんでセミステージ形式なんていう中途半端なに思えるセッティングにしたのだろうと思っていたのだけど、見終わって納得。今回のテーマはどちらかというと音楽にフォーカスした楽しみ方の提案だったのかと。帰りは麗郷で台湾料理をいただく。塩水白虾が出色の美味しさ。

関係ないけど、角田光代さん訳の源氏物語を読み始める。何年か前に林望さんの訳で読んだのだが、訳者が変わるとどう変わるのか楽しみ。それにしてもこの厚み。これで上巻。中と下巻も続いて発刊とのこと。久々の源氏ワールド、楽しみます。

2018/02/18 松風

午後から初台の新国立劇場へ松風を観に行く。もともとは能の演目だということは知っていたけど、それをオペラに仕立てるとどうなるんだろうと思っていた。オペラというか、舞踏の要素がとても強く感じられる舞台。コレオグラフィックオペラというのはこういうことを言うのかと。歌いながらのコンテンポラリーダンスと言ってもいいかもしれない。能のエッセンスを現代の感性と表現でオペラの枠組みの中に生まれ変わらせたということなのだろう。非常に象徴的なのだけれど多彩な解釈ができるシーンが多かった。歌もメロディアスではないし、踊りながらという感じなので演じるのが非常に難しかったと思う。この作品は好き嫌いが分かれそうだが、個人的には印象的で心に残るすごい作品だと思った。

ホールの2Fに過去の作品の舞台衣装が飾ってあったので終わってから見に行ってみる。オペラの衣装をこんなに間近で見たのは初めて。こんなにも手が込んでいるものなのかと驚く。とても美しい。

2018/01/13 トゥーランドット

 渋谷の霊郷で海老そばを、セガフレードでエスプレッソを飲んでからキエフ・オペラのトゥーランドットを見にオーチャードホールへ向かって文化村通りの坂を登る。トゥーランドットは2回目。前回の東京文化会館から2年以上経ってるのか。
 今回トゥーランドット姫役はオクサナ・クラマレヴァさん、カラフ役はセルヒィ・パシュークさん、そしてリュー役のリリア・フレヴツォヴァさん。オーケストラはウクライナ国立歌劇場管弦楽団、指揮はミコラ・ジャジューラさん。演者のみなさんのオケをねじ伏せんばかりの歌唱力。特にトゥーランドット姫の迫力、リューの死のアリアの切なさが際立っていたと感じた。最後は大喝采。
 キエフのオペラ?と思っていたのだけど、ウクライナ国立歌劇場はロシアのボリショイ歌劇場やマリインスキー歌劇場と並ぶ旧ソ連邦の三大オペラの一つなのだとか。どうりで、と言う感じの安定した実力を感じさせる素晴らしい舞台でした。海外公演ということで今日の演目だったのだろうけど、彼らがロシアオペラのエフゲニー・オネーギンとかルスランとリュドミラなんかやったらどんな感じなのだろうかと思った。ぜひ見てみたい。

関係ないけど、街行く人々の雰囲気と反比例して、こんなに照度的にだけ明るい街は世界でも稀有なのではなかろうか。

2017/12/27~2018/01/09 “Trip in PARIS/France,MILANO/Italy” 備忘録

Musée d’Orsay

2017/07/29 ばらの騎士

御徒町のアーンドラ・キッチンでマサラドーサセットをいただいてから、上野の東京文化会館で二期会のばらの騎士を観に行く。元帥夫人は林正子さん、オックス男爵は妻屋秀和さん、オクタヴィアンは小林由佳さん、ファーニナルは加賀清孝さん。妻屋さんのバカ殿(男爵)っぷりがツボで笑いを誘う。カツラ芸ありの楽しくも素晴らしい演技。オクタヴィアンは男性の役なのだが、女性が演じる。フィガロの結婚のケルビーノ役のようだ。小林さんが熱演。素敵な歌声。14時開演で2回の休憩をはさんで、終演は18時。外に出たら雨が強く降っていて、まいった。目の前だけど上野駅までダッシュ。

開演前に不忍池に寄ってみる。無風、酷暑。蓮の海。

2017/02/19 トスカ

上野の文化会館で二期会のトスカを観に。トスカ役は大村博美さん、カヴァラドッシ役は城宏憲さん、スカルピア役は体調不良の直野資さんに代わって今井俊輔さん。オーケストラは東京都交響楽団、指揮はダニエーレ・ルスティオーニさん。トスカ役の大村さんの歌唱力と演技力、いずれも素晴らしかった。スカルピア役の今井さんは連日の出演となっているはずなのだが、それを感じさせない。そういえば前回トスカを観たのは2016/01/06ののベルリンのドイチェオーパーだった。その時のMichael Volleさんの好色で傲岸なスカルピアもすごいと思ったのだけど、今日の大村さんも負けずによかった。ねっとりとして嫌らしくて人でなしの素晴らしいスカルピア役だったと思う。しかし昨日の蝶々夫人といい、今日のトスカといい、オペラは酷いストーリーが多いのだけど、その酷い話に素晴らしい演奏と歌と演技をのせると思ってもみなかった別次元のドラマに生まれ変わる不思議。

帰りは久々に近所の和食屋さんで。この煮物が本当に美味しかった。大根と大豆と鰯とオクラ。大根の味はそっくり上質な出汁の味に置き換わっていて表面に煮汁がしみている。鰯は骨まで柔らかいんだけど、身の味は全く抜けてない。プロの仕事だなぁと感心しました。

2017/02/18 蝶々夫人

日本を舞台にした作品、蝶々夫人。ぜひ観てみたかった。蝶々夫人役は小川里美さん、ピンカートンはロレンツォ・デカーロさん、スズキ役は鳥木弥生さん。オーケストラピットはなくて、舞台前方、客席との間にオーケストラが位置していた。読売日本交響楽団、指揮はミャエル・バルケさん。演出は笈田ヨシさん。舞台も装置も美しくて、素晴らしい舞台だったと思う。ピンカートンを単なる悪役ではなく、心が弱くてむしろ自分たちに近しい男性としての表現だったように思う。なぜ蝶々夫人は死ななければならなかったのかという説得力のある演技。そしてドラマティックで素晴らしい演奏。個人的にはスズキ役の鳥木弥生さんの演技が心に残った。

会場においてあったダルマさん。翌日の千秋楽でもう一つ瞳が入ったことでしょう。

2016/11/11 後宮からの逃走

銀座のはしごで軽く搾菜麺を食べてから、日生劇場へ。歌はドイツ語、日本語字幕付き、台詞は日本語。このスタイルは初めてだけど、とても親しみやすい。太守セリム役がなぜ宍戸開さんなのだろうと思っていたけど、納得。素晴らしい存在感だったと思う。圧巻だったのはコンスタンツェ役の森谷真理さん。圧倒的な歌唱力。深みのある声、声量、演技の説得力、いずれも素晴らしいと思った。オスミン役の志村文彦さんの残忍だけどコミカルな演技も光っていた。ブロンデ役の鈴木玲奈さんの歌と演技も可愛らしくて素敵。指揮は川瀬賢太郎さん、演奏は読売日本交響楽団、演出と上演台本は田尾下哲さん、舞台監督は山田ゆかさん。モーツァルトの作品だけあって音楽も流麗、ハッピーエンドの物語ということもあって楽しくも濃い3時間ちょっと。カーテンコールはブラボーの声がたくさん。

劇場ではパンフレット、解説用のCDを無料で配っていた。オペラをもっと広く楽しんでいただきたいという劇場側の気持ちが伝わってきます。_mg_1005