Posts By satosixx

2018/04/15 日本フィル 第223回 サンデーコンサート

朝起きてSNS見てたらこのコンサートが今日あること、当日券もあるとの情報が。気が向いたので午後一人でふらりと池袋の東京芸術劇場に行って当日券を買って聴いてきました。ザハール・ブロン氏が指揮とヴァイオリンのソリスト、服部百音さんがメインのヴァオリンのソリストという内容にひかれました。確か樫本大進さんもブロンさんの門下生だったはず。どんなヴァイオリンを弾く人なんだろうと思っていたのでした。
プログラムはモーツアルトの「フィガロの結婚」の序曲から。そしてバッハの「2挺のヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」。この曲でブロンさんと服部さんがそれぞれソリストを務める。個人的にはこの曲が今日一番聴いてみたかった。二人の師弟関係を越えて、楽器で会話するってこういうことを言うんだ..という感じの息がぴったり合った素晴らしい演奏でした。バッハの時代の曲らしくチェンバロも入っていて非常に楽しく華麗な曲。それにしてもバロック音楽が全く古めかしく聞こえなかったのは今日が初めてかも。ここでアンコール、プロコフィエフの「2挺のヴァイオリンのためのソナタ より第1楽章と第2楽章」。二人のヴァイオリンのセッションは見ていても聴いていても本当に楽しい。ブロンさんの音は深くて温かみのある音、服部さんの音は澄んでいてしなやかな音。それからチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35」。この曲は確か過去2回聴いていて、両方ともリサ・バティアシビリさんがソリストだった。彼女以外のソリストで聴くのは初めて。リサさんのヴァイオリンの印象とは全く違っていた。リサさんの音はもっとワイルドな印象だったけど、服部さんの音はもっと澄んでて柔らかいんだけどどこか粘りがあるように感じる。超絶技巧を聴いている間にあっという間にラストの第3楽章。最後のソリストアンコールはチャイコフスキー「ワルツ・スケルツォ op.34」。拍手喝采で〆。素晴らしい。6月にザハール・ブロンさんとその門下生、服部さんや樫本大進さんとの競演のステージもあるようだ。そちらも今から楽しみ。14時に始まってまだまだ明るい16時半にはもう自宅に戻ってコーヒーを飲んでいた。

ここに来るといつもながら演劇のプログラムもとても気になる。

2018/04/14 Le Beurre Bordier

最近お気に入りのパン屋さんで買っているボルディエの発酵バター。いくつか種類があって、こちらは有塩。しっかり塩が効いていて、風味が素晴らしい。お店の方は無塩バターに岩塩をお好みの量を乗せて食べてみるのが個人的におすすめとのこと。海藻入りのものは独特な風味がクセになるくらい美味しいらしいので次回はそれにしてみようか。いや無塩に岩塩パラパラも非常に気になる。次はどうするか心が乱れるけど、どちらも試してみるつもり。関係ないけど、海藻類を消化できるのは世界で日本人だけって本当なんだろうか。

初めて見たとき石鹸かと思った。バターです。美味すぎて朝はバタートーストとコーヒーだけで満足。バターがこんなに美味しいって知らなかった。

2018/04/12 都市写真展

都市写真展、サブタイトルがウィリアムクラインと22世紀を生きる写真家たち。六本木ミッドタウンの敷地にある21_21 DESIGN SIGHTへ。
20代前半の頃、六本木の青山ブックセンターでウィリアムクラインのNEW YORKという写真集を見て衝撃を受けました。暴力的ともいえる激しい画面のアレ、ブレ、ボケ。ファインダーを覗いて撮っていないのではないかと思うような無謀なフレーミング。しかしニューヨークという街の猥雑さと、そこに住む人間のむき出しの欲望みたいなものが活写され、画面に定着され、一冊の写真集として成立していることに驚愕。アレブレボケの写真といえば森山大道や中平卓馬の写真は知っていたけど、彼らの作品はどこか詩的な雰囲気がすると感じていました。一方、ウィリアムクラインの暴力的な写真からにじみ出る人間の持つ狂気に似た生きるエネルギーの渦の匂い。同じようなテイストを表す言葉だけど、写真表現の内容のあまりの違いに愕然。その頃の自分は美しい光で柔らかい雰囲気の写真を撮ることに夢中だったので、写真表現的に全く違うアプローチに刮目したのでした。どうやったらこんな狂気の匂いのする写真が撮れるのか、そもそも狙って撮れるのか。それ以前に写真に対する考え方をどう変えればいいのか。その時の自分にとって画期的ともいえる写真集との出会いでした。
第一部、今回のウィリアムクラインの写真の展示はオリジナルプリントを展示するという方法ではなく、広い会場内にマルチプロジェクションで過去の写真をタイポグラフィとともに投影するという方法。オリジナルプリントが見たいと思っていたけれど、考えてみたら、ルポやファッションや映画などのジャンルをまたいで活躍する氏の作品の展示にはこちらの方がふさわしいやり方かもしれないと思いました。それにしてもマルチプロジェクションという斬新な展示方法になっても、写真のインパクトは変わらないのには正直驚いた。いや、むしろインパクトが増してるし。プリントを凝視するのではなくて、頭の中にイメージを一瞬だけ置いてもらう方が、想像力をかき立てられるということなのだろうか。凝視すると見えなくなってしまうものがあるということか。凝視するよりも瞬視の方が脳内でイメージの本質や意味を掴みやすいのかもしれない。面白い。映像表現のジャンルが変わっても一貫しているのは都市に住んでいる人間を描いているということ。そこがブレてないのでこういう展示方法が可能になるのだと思った。個人的にはコンタクトプリント(ベタ焼き)が一瞬でも見れたのが興味深いところ。
第二部は都市に目を向ける次世代の写真家たちの展示。個人的に面白かったのは沈昭良の移動式の大型ステージトラックを撮った台湾での一連の写真が興味深かった。水島貴大の大田区のストリートスナップ。あの場面でシャッターを切ることのできる人間関係を作れるのがすごい。多和田有希の写真を物質化して考えてみるアプローチが自分にとってとても新鮮だった。写真の一部を切り取ってその影も同時に展示するという方法は自分では絶対に思いつかない。

建物のデザインが素晴らしくカッコいい。手前は展示のスタート、奥は出口。窓の外に藤原聡志の作品がうっすら写っている。

2018/04/05 サヴィニャック展

サヴィニャック展。ちょっと前からやっているのは知っていて気になってはいたのだけど、会期も終わりに終わりに近いということでやはり行っておこうと。ポスターと原画とが見れるとのことだったのだけど、ポスターのサイズが思っていたよりずっと大きくてびっくり。原画もすぐ近くに展示してあるのでどこの部分のテイストが最終的にどうなったのかをつぶさに見れるのが面白い。温かみがある線でポップな色を使って誰にでもわかりやすい表現なんだけど、ちょっと皮肉も利いていたりするとても魅力的な画とポスター。意外なところだと豊島園や日本のメーカーのポスターもあったり。街のスナップを撮っていて思うのだけれど、その時代をもっとも如実に表すのは街にあふれている広告だと思う。写真に写っている人たちの服装や髪型やメイクよりも、断然街の広告がより時代を感じさせる重要な要素になっていると感じる。今回の展示は第二次世界大戦後の1950年代、ある意味女性的なパリという街の時代の雰囲気も感じられる素敵な展示だった。時を越える優れたデザインというのは、わかりやすさを越えてにじみ出る作者の心意気が感じられる。それにしてもあの時代のポスターのカッコよさはカッサンドルが一番と思っていたのだけど、サヴィニャックのユーモアあふれるタッチもこれまた素敵。レトロでモダンっていいなぁ。今の日本の気分を如実に表現しているであろう街にあふれる広告は、60年後にはどういう風に映るのだろう。

美術館の前はちょっとした公園になっている。白い象がいた。お釈迦さまとか普賢菩薩の乗り物で聖なる動物のはずだが、子供たちの恰好の遊び仲間でもあるようだ。

2018/04/01 FUJIFILM X-Pro2/XF35mmF2 R WR

先日、久々にプライベートカメラを新調しました。富士フィルムのX-Pro2XF35mmF2 R WR。レンズはXF35mmF1.4Rと迷ったのですが、コンパクトさと機動性を重視。F2の方が口径が小さい分、人にカメラを向けた時の威圧感と存在感も比較的少ないだろうと。それに最新の設計のレンズを味わってみたかったのでした。買ってからちょっと忙しかったので、まだ箱を開けただけで、だいたいのセッティングを済ませたばかり。あまり撮ってないのですが、オートフォーカスも非常に早いしF2で十分かな。それにしても最近のカメラは多機能なので、取説の分厚いこと。頑張ってもう一回読んでみよう。レンズを交換できるタイプのカメラだし、次のレンズは何を買おうかな。それにしても新しいカメラのワクワク感は特別です。

まだ新しいうちに写真を撮っておく。

2018/03/28 アメナリーフ

昨夜左の眉毛のあたりにヘルペスみたいな発疹ができていて、今日朝起きたら左のまぶたが腫れ上がっている。これはおかしいと思って仕事終わりに病院へ。医師の診断は帯状疱疹とのこと。どうりで顔の左側にしか発疹ができないわけだ。ヘルペス持ち(?)なのであの痛くて熱い感じには慣れているけれど、患部は目の周りの皮膚が薄いところなので非常に不快。年が明けてからちょっとバタついていたのと、花粉症のせいで鼻の通りが悪くて睡眠がいつもより浅くて体の抵抗力が落ちていたのだろう。子供の頃にやった水疱瘡のウィルスがまだ体内の神経節にいて、このタイミングで発症してしまったようだ。水疱瘡ウィルス?まだいたの?というのが正直な感想。まだいらっしゃるのですね。よりによって患部は顔面だし。薬を処方してもらったのだけど、この薬の名前がアメナリーフ。今までで病院で処方してもらった薬の中で最高額の単価。一週間分、14錠で6550円。1錠あたり467.8円。高っ。この際だし、ついでに耳鼻科にも行って花粉症用にいつもより強めの薬も処方してもらって帰途に。春は一番体調を崩しやすい季節なのであまり好きじゃない。

初帯状疱疹&過去最高額の薬の記念に写真を撮っておく。今はだいぶ落ち着いてきました。

2018/03/25 ジャンニ・スキッキ&子供と魔法

去年に引き続き、今年も小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクトを観に行く。去年はカルメン、今年は短いオペラを二本立て。ラヴェルの「子供と魔法」とプッチーニの「ジャンニ・スキッキ」。小澤氏は今回はドクターストップで指揮台には上がれず。今年も元気な姿を見れるかなと思っていたので、ちょっと残念。小澤氏に代わって子供と魔法の指揮はデリック・井上氏、ジャンニ・スキッキはジョセフ・コラネリ氏。子供と魔法のストーリーはかなり興味深かった。夜になって子供に痛めつけられていた家具や食器や動物たちが恨めしげに語りだすという展開。子供向けなように思えるけど大人も十分楽しめる。「ジャンニ・スキッキ」はダンテの神曲に着想を得てつくられた作品。遺言状を書き換えた罪で地獄に落とされたジャンニ・スキッキの話がオリジナル、というとヘビーな物語を想像するけれど、喜劇としてのオペラに仕立ててある。前回も思ったけど、若い人たちのオーケストラの演奏が今回も素晴らしい。来年の演目は何だろう。今から楽しみ。小澤さん、ゆっくり休んでしっかり治してください。

終わって出たら上野公園は桜見物ですごい人出。見頃を迎えていた桜を夕陽をバックに。いい時間帯だった。

2018/03/21 コンスタンチン・リフシッツ ピアノ・リサイタル

朝から冷たい雨。麹町の紀尾井ホールにコンスタンチン・リフシッツさんのピアノ・リサイタルを聴きに行ってきた。彼のピアノを聴くのはほぼ2年ぶりのようだ。前回はオール・ラフマニノフのプログラムだったが、今回はバッハ。サブタイトルは「バッハは踊る」。今回のリサイタルのテーマは「舞曲」。彼のゴルトベルグ変奏曲のCDは何回も聞いたことがあるのだけど、他のバッハの曲を生で聴くのは初めて。「フランス組曲」「イギリス組曲」「パルティータ」の3公演あったのだが、今回はあまり名前を聞いたことのない「イギリス組曲」にした。全6曲で構成されるこの組曲、最初はちょっと固いかなと思っていたけれどみるみる集中力を増して、ゾーンに入ったようなすごい演奏になっていった。途中休憩もはさみつつ、全曲が終わったのは2時間半くらいたった頃。そこからのアンコールはバルトークの「ミクロコスモス」ブルガリアのリズムによる舞曲第4番と第3番と第2番。終演はすっかり夕方。それにしても超絶技巧&クールなんだけど、どこか温かみのある音。あのテンションの演奏で3時間聴衆を魅了するっていうのはすごいことだ。他の曲の会のチケットも買えばよかった。特にパルティータの回。天気はあいにくだったけど、素晴らしい時間を過ごせた。

2018/03/17 Norma

二期会のオペラ、ノルマを見にオーチャードホールへ。通常のオペラの舞台のしつらえではなくて、今回はセミ・ステージ形式。通常のオペラと演奏会形式のちょうど中間くらいの設定。舞台の上にオーケストラがいて、その後ろに一段高くなった簡単な舞台が用意してある。ノルマ役の大村博美さんとオロヴェーゾ役の妻屋秀和さんが目当てだったのだが、ポリオーネ役の城宏憲さんとアダルジーザ役の小泉詠子さんも素晴らしくよかった。セミステージ形式だと音楽の良さがとてもわかりやすい。通常の舞台だと舞台手前の半地下にオーケストラピットがあってそこから上に向かって音楽が鳴るのだけど、今回は完全に舞台の上に出ているので音楽の広がり方が全然違っていた。正直、なんでセミステージ形式なんていう中途半端なに思えるセッティングにしたのだろうと思っていたのだけど、見終わって納得。今回のテーマはどちらかというと音楽にフォーカスした楽しみ方の提案だったのかと。帰りは麗郷で台湾料理をいただく。塩水白虾が出色の美味しさ。

関係ないけど、角田光代さん訳の源氏物語を読み始める。何年か前に林望さんの訳で読んだのだが、訳者が変わるとどう変わるのか楽しみ。それにしてもこの厚み。これで上巻。中と下巻も続いて発刊とのこと。久々の源氏ワールド、楽しみます。

2018/03/08 ブリューゲル展

雨の中、午後から上野の東京都美術館へブリューゲル展を見に。1月からやっていたのは知っていたけど、ちょっとバタついていてやっと行くことができた。副題は画家一族150年の系譜、とのこと。ピーテル・ブリューゲル1世から始まって曾孫の代まで画家のブリューゲルさんがたくさんいらっしゃる。得意な画題もそれぞれ違っていたりしているので、ブリューゲル一族の系譜としての視点というのは面白いと思っていたのでした。展示は7つの部屋に分かれていて、それぞれテーマごとにブリューゲル一族の画と共に同時代の画家たちの画も展示されていた。部屋のテーマは「宗教と道徳」、「自然へのまなざし」、「冬の風景と城砦」、「旅の風景と物語」、「寓意と神話」、「静物画の隆盛」、「農民たちの踊り」。ヒエロニムス・ボッシュの後継者的な立場としての奇妙な生き物(?)が画面にたくさん登場する不思議ワールドの作品がたくさん展示されているのかなと思っていたのだけど、そうではなかった(一部あり)。庶民や農民を温かいまなざしで描いた作品が多くて、大きな作品はあまりなく小さめの作品が多かった印象。個人的に興味深かったのは5つ目の「寓意と神話」セクション以降。平和、戦争の他に聴覚や嗅覚の寓意、四大元素の大地や水や大気や火を画題にしてみるという発想、それ自体が非常に興味深い。6つ目のセクションの静物画の数々。花のブリューゲルと呼ばれるヤン・ブリューゲル1世(ピーテル・ブリューゲル1世の次男)の作品の作品がいくつかあってすぐに目がいく。なんというか独特の存在感があって、そこにあるとすぐにわかる。あの存在感のエッセンスは一体なんなのだろうか。色、画面構成、質感描写などいろいろ考えてみるけど、そのどれでもない総合的で独特の「何か」としか言いようがないもの。最後の農民たちの踊りのセクションは農民の画家とも言われたブリューゲルの十八番だろう。ちょっと数は少なかったけど。やはりブリューゲルの群像画は世代をまたいでも見ていて楽しい。画面の隅まで書き込まれた細部が見るほどに語りだす。細かくかき分けられた人々の表情や仕草も見ていて飽きない。でもやっぱ個人的にはピーテル・ブリューゲル1世の画が一番好きかもしれない。

雨のせいか混んでいなくてじっくり見れた。オーディオガイドの声優さんがとても良かった。石田彰さんという方だそうだ。