Posts By satosixx

2017/04/19 立川志らく落語大全集 春

立川志らく落語大全集in国立演芸場。16年かけての持ち根多203席をテーマごとに分けて16年かけて演じきろうというプロジェクトで、2015年から始まっているようだ。春夏秋冬の年4回。今回のテーマは「小さんリスペクトの巻」。志らく氏の師匠である立川談志氏の師匠の柳家小さんの得意根多から三席。鰻屋、禁酒番屋、御神酒徳利。禁酒番屋と御神酒徳利は志らく氏がオリジナルのストーリーの欠点を自分なりに修正して演じた。大笑いの2時間。仕事を慌てて終わらせて行ったのだけど行ってよかった。

最高裁判所の真裏に国立の演芸場があるっていうのは何とも粋だなと思う。幕は富嶽三十六景凱風快晴。見事です。

2017/04/18 フジコ・ヘミング&イタリア国立管弦楽団

初めて行く和光市民文化センター、サンアゼリア。ピアノはフジコ・ヘミングさん、式はトビアス・ゴスマンさん。モーツァルトのオペラフィガロの結婚の序曲、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番ハ長調0p.467、フランツ・リストのラ・カンパネラ、休憩のあとはメンデルスゾーンの交響曲第4番イタリア、というのが予定されていたプログラム。実際はモーツアルトのピアノ協奏曲のあとにグルダン・エイジロウさんの「シャンパンの歌(モーツァルトのオペラ、ドン・ジョヴァンニより)」そのあとにフジコ・ヘミングさんのショパン(曲名失念)、そして彼女の代名詞とも言えるラ・カンパネラ。以前聴いたことのあった録音のものよりもテンポが早くて、生で聴く音楽は迫力がやはり桁違い。素晴らしい演奏でした。そのあとのメンデルスゾーンのイタリアは初めて聴いた。アンコールはロッシーニの絹のはしご序曲と岡野貞一のふるさと。今回は比較的近場だし初めての会場で聴くことを選んだのだけど、もしかしたら二日前のオペラシティでの演奏で聴いた方が音が良かったかもと感じた。ヴェルディやロッシーニやヴィヴァルディなど優れた作曲家を輩出しているイタリアは音楽の本場だと思うのだけど、著名なオーケストラってあまり聞いたことがない。ネットではオペラやバレエなどの歌劇場文化が中心でオーケストラが前面に出てくることが少ないからという意見が見られるのだけれど本当はどうなのだろう。

備忘録代わりにプログラム。通称ラ・カンパネラは正式な曲名は「パガニーニによる大練習曲op.141-3」なんだ。知らなかった。

2017/04/15 オテロ

新国立劇場にオテロを観に行く。原作はシェイクスピア、オセロという名前の方が通りがいいのかもしれない。疑心暗鬼にとらわれて自我が崩壊していく夫オテロとあくまでも純真な妻のデズデーモナの二人の物語。オテロ役はカルロ・ヴェントレさん、デズデーモナ役はセレーナ・ファルノッキアさん、イアーゴ役はウラディーミル・ストヤノフさん。カルロさんのオテロもよかったけど、圧巻だったのはセレーナさんのデズデーモナ。歌も演技も素晴らしかった。ウラディーミルさんのイアーゴもネチネチといやらしい役を好演していた。個人的にはもうちょっと存在感出してもいいのかもしれないと思ったけど、演出家の意向なのかもしれない。本来はキプロス島での物語なのだけど、今回はヴェネツイアの設定。舞台には水をふんだんに使って運河を再現してあった。今まで観たヴェルディの作品では今回のオテロが一番好きだと感じた。

新国立劇場のホワイエを上から。時間に余裕があるときには早めに着いてここで飲むコーヒーの時間が好きです。

2017/04/08 N響オーチャード定期

Bunkamuraのオーチャード定期へ。N響を生で聴くのは初めて。プログラムはブラームスのピアノ協奏曲第1番二短調op.15とリムスキー=コルサコフの交響組曲シェエラザード。指揮はクリスティアン・アルミンクさん。ブラームスのピアノのソリストはクリスティーナ・オルティーズさん。優しい印象のピアノだった。ブラームスの曲は聴くほどに味わい深くて集中力を要求されるように感じる。もっといろんな曲を聴いてみたい。そしてシェエラザードのヴァイオリンソロは今日コンサートマスターを務めるライナー・キュッヒルさん。弱冠20歳(1971/01/01)の時からウィーンフィルのコンマスを務め続けて2016/09に定年退職したというすごい経歴の奏者。前回シェエラザードは2016/06/05に文京シビックホールでサンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団で聴いている。その時もコンマスの方が素晴らしいソロを弾いていたのだけど、今回のキュッヒルさんのソロもすごかった。シェエラザードのソロパートはシェエラザード王妃のテーマ。指揮者のシェエラザード王妃のイメージで表現されるとのこと。前回はしっとりとして濃密なイメージだったと思うのだけど、今回は慈悲深くて優しいのだけど不思議と鮮烈な印象の演奏だったように感じた。さて、指揮者からの実際のオーダーはどうだったんだろう。でも、もしかしたらそこは知らない方がいいところかもしれない。

今日は春の雨が降ったり止んだりの渋谷。終演後のみんな笑顔で帰り道っていう光景が好きです。

2017/04/05 雪村展

ちょっと時間ができたので東京藝術大学大学美術館へ雪村展を観に。上野公園は桜が満開。水曜の日中だというのにすごい人出だった。美術館は東京芸大の敷地の中にある。上野公園のはずれなので周りは静かな雰囲気なのかなと思っていたのだけれど、今日は入学式が行われていたようでどことなく優しい雰囲気の賑わい。
常陸時代の作品から晩年までの時系列的な展示がメイン、それから尾形光琳が描いた雪村風の作品群、最後は雪村に影響を受けた後世の画家たちの作品群という順番。やはり雪村が奥州に滞在していたあたりの作品に強烈なインパクトを受けた。久々に見た呂洞賓図はやはりすごかった。晩年の作品の金山寺図屏風の前でしばらく立ちつくす。雪村を継ぐ者たちというコーナーのラストは橋本雅邦の作品が展示されていたのだけど、やはり尋常ではない画力に目を奪われる。雪景図、山水図、湖岸図、昇龍図。最後の最後にすごいインパクト。なぜかもう一度最初から見たくなる不思議。彩色画は2点くらいであとは全て水墨画。墨だけで描いてあの表現の幅の広さ。手触りをありありと想像させる墨の線、色が匂い立つような墨の色ってこういうことか。音声ガイドは岩本則夫さんがナビゲーター。独特の語り口がいい。作品リストをよく見てみると4/25からの後期展示も見るべき作品が多い。もう一回行こうかな。

美術館エントランスの印象的な光景というか看板。ナイスデザイン。モチーフはオースティン・ミニかな。

2017/03/31 傳志会 第一回

神保町で仕事を終えて急いでいもやでえび天丼かっこんで、霞ヶ関にあるイイノホールへ。第一回の傳志会を聴きに。立川志の輔さん、立川談春さん、立川生志さん、立川雲水さんの四人での落語の会。立川雲水さんは初めてだったのだけど、立川流の大阪弁での噺も素晴らしかった。傳志会っていう名前はやはり立川談志さんの「志」からとったのだろうと思っていたけど、どうなんだろう。それは次回のお楽しみとのこと。それにしても、トリの立川生志さんよかったなぁ。目から汗が出るとこだった。志は一つ、やり方は人それぞれ。それぞれの個性が際立つ素敵な落語の会でした。

会場で配られたフライヤーにも今日の演目は刷られておらず。会場の雰囲気を見て演目が決まったのでしょう。自分で記入して備忘録とする。

2017/03 ジムメモ

2017/03/29 大エルミタージュ美術館展

六本木で所用を済ませてから森アーツセンターギャラリーへ大エルミタージュ美術館展を観に。ついこの間、久々におろしや国酔夢譚を再読しました。物語の中にサンクトペテルブルグやエカテリーナ二世の話が出てきて、そういえば六本木でエルミタージュ美術館展やってるんだよな…ちょっと行ってみようかという感じで行ってみることにしたのでした。オールドマスターといわれる18世紀以前の画家たちのコレクションが豊富だということも個人的にツボでした。
展示はイタリアルネッサンス期の作品群からスタート、いきなりティツィアーノが二点。そこからは国地域別でオランダ、フランドル、スペイン、フランス、ドイツ・イギリス。個人的にはオランダのセクションに長居したくなる作品が多かったように思います。レンブラントの「運命を悟るハマン」はやはりすごかったし、アドリアーン・ファン・オスターデの「五感(臭覚、視覚、聴覚、味覚の四点)」は小さい絵だけど眺めていて楽しい作品でした。スペインのセクションではフランシスコ・デ・スルバランの「聖母マリアの少女時代」が素晴らしかった。最後のドイツ・イギリスのセクションではクラーナハの「林檎の樹の下の聖母子」がやはり目を惹きました。クラーナハが描くと聖母マリアが、どこかミステリアスな印象に。こないだ上野でクラーナハ展をやっていたんだっけ…行けばよかった…と思わせる、なんとも言えない魅力的な作品。
平日だったこともあり、そんなに混んでなくてゆっくり見れました。いつかサンクトペテルブルグに行って現地でもう一度観てみたい。

六本木ヒルズの植え込みはすっかり春モードです。写真を撮ってる人がたくさんいました。自分も混じって一枚。

2017/03/27 ミュシャ展

手帳を見てみると、2013年の12/28にスラヴ叙事詩全点が常設展示されているプラハのヴェレトゥルジュニー宮殿までトラムに乗って観に行っている。その時は大きさと内容の濃さに圧倒されつつ「こんなすごい絵があるのか!」と感動して、立って眺めたりベンチに座って眺めたりで3時間くらい会場にいてしまった記憶がある。あれからプラハには何回か行っているのだけど、休館日だったりスケジュールの都合だったりで観れていなかった。それが東京に全点がやってくるという。
月曜の午後、六本木の国立新美術館へミュシャ展を観に行ってきた。エントランス付近のチケット売り場は長めの行列ができていた。今日は月曜で他の美術館が閉まってるせいだろうか。草間彌生展もやっているのでそのせいかもしれないし、その両方かもしれない。先ほど六本木の金券ショップでチケットを入手していたので行列をスルーして直接会場の2Fへ(1Fは草間彌生展)。会場は結構混んでいた。3/8から6/5までミュシャの畢生の大作、スラブ叙事詩20点すべてがここの美術館で公開されている。全作品が海を渡るというのは世界でも前例のないことのようだ。もっとも大きい作品は610cm×810cm、小さめの作品でも短辺が405cmある。それが20点。よくぞ運んでくれましたというのが最初の感想。音声ガイドを借りて会場を回る。観るのに順番はなくて目に付いた作品からお楽しみくださいとのこと。スラブ叙事詩に関しては全点に音声ガイドの解説が付いていて、とても分かりやすかった。絵の横に添えられている題名と小さな解説だけだと、チェコやスラブ民族の歴史に相当詳しくないと内容を理解するのはかなり難しいのだろうと思う。プラハで最初に見た時は英語のガイドをじっくり読みながら(時々iphoneで分からない単語を引きつつ)見て回った。それはそれで思い出に残る楽しい経験だったのだけれど、日本語で解説を聞きながら鑑賞に集中できるっていうのはやはりいいなぁと思った。後半の展示はミュシャのスラブ叙事詩以前、パリとアメリカ時代のアールヌーボーの有名な作品がメイン。有名なサラ・ベルナールのポスターや本の挿絵が多かった。どちらかというと画家というよりはデザイナーとしての要素が強いと思う。ミュシャがスラブ叙事詩を描こうと決心したスメタナの「我が祖国」(のモルダウ)が音声ガイドのBGM。

2017/03/26 Carmen

上野の東京文化会館へカルメンを観に行きました。一度は小澤征爾さんの指揮でオペラを観たいと思っていたのでした。小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクト。指揮は小澤征爾さんと村上寿昭さんの2名による振り分け。全4幕・アルコア版。カルメンはサンドラ・ピクス・エディさん、ドン・ホセはチャド・シェルトンさん、ミカエラはケイトリン・リンチさん、エスカミーリョはボアズ・ダニエルさん。個人的にはミカエラ役のケイトリン・リンチさんが印象に残った。カルメンとドン・ホセの破滅的な物語なのだけれど、ミカエラの優しさと真心が物語の中の唯一の良心で重要なファクターだと思う。説得力のある素晴らしい演技と歌唱力だった。15時開演で幕間が結構長めに設定されていて(セット替えの都合だろうと思われる)、全4幕が終わる頃には19時。素晴らしい日曜の午後だった。ラストのカーテンコールで演者の皆さんと小沢征爾さんと村上寿昭さんが舞台に上がるとほぼ全員スタンディング・オベーション。小澤さんはとても元気そうだったし、楽しそうでもあった。それにしてもあんなに素敵でカッコいい80代、憧れるなぁ。自分もああいう歳の取り方をしたいものだ。

幕間。外は冷たい雨。でも大ホールのホワイエは寒さに負けない熱気でした。