2018/03/08 ブリューゲル展

雨の中、午後から上野の東京都美術館へブリューゲル展を見に。1月からやっていたのは知っていたけど、ちょっとバタついていてやっと行くことができた。副題は画家一族150年の系譜、とのこと。ピーテル・ブリューゲル1世から始まって曾孫の代まで画家のブリューゲルさんがたくさんいらっしゃる。得意な画題もそれぞれ違っていたりしているので、ブリューゲル一族の系譜としての視点というのは面白いと思っていたのでした。展示は7つの部屋に分かれていて、それぞれテーマごとにブリューゲル一族の画と共に同時代の画家たちの画も展示されていた。部屋のテーマは「宗教と道徳」、「自然へのまなざし」、「冬の風景と城砦」、「旅の風景と物語」、「寓意と神話」、「静物画の隆盛」、「農民たちの踊り」。ヒエロニムス・ボッシュの後継者的な立場としての奇妙な生き物(?)が画面にたくさん登場する不思議ワールドの作品がたくさん展示されているのかなと思っていたのだけど、そうではなかった(一部あり)。庶民や農民を温かいまなざしで描いた作品が多くて、大きな作品はあまりなく小さめの作品が多かった印象。個人的に興味深かったのは5つ目の「寓意と神話」セクション以降。平和、戦争の他に聴覚や嗅覚の寓意、四大元素の大地や水や大気や火を画題にしてみるという発想、それ自体が非常に興味深い。6つ目のセクションの静物画の数々。花のブリューゲルと呼ばれるヤン・ブリューゲル1世(ピーテル・ブリューゲル1世の次男)の作品の作品がいくつかあってすぐに目がいく。なんというか独特の存在感があって、そこにあるとすぐにわかる。あの存在感のエッセンスは一体なんなのだろうか。色、画面構成、質感描写などいろいろ考えてみるけど、そのどれでもない総合的で独特の「何か」としか言いようがないもの。最後の農民たちの踊りのセクションは農民の画家とも言われたブリューゲルの十八番だろう。ちょっと数は少なかったけど。やはりブリューゲルの群像画は世代をまたいでも見ていて楽しい。画面の隅まで書き込まれた細部が見るほどに語りだす。細かくかき分けられた人々の表情や仕草も見ていて飽きない。でもやっぱ個人的にはピーテル・ブリューゲル1世の画が一番好きかもしれない。

雨のせいか混んでいなくてじっくり見れた。オーディオガイドの声優さんがとても良かった。石田彰さんという方だそうだ。

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